農地・山林を相続したら。登記だけでは終わらない2つの届出義務
更新日 2026-06-13
実家の田畑や山を相続した人が見落としやすいのが、相続登記とは別に存在する届出義務です。農地と森林にはそれぞれ専用の届出制度があり、どちらにも過料の定めがあります。
農地: 農業委員会への届出(10か月以内)
農地を相続したら、農地法に基づき、相続を知った日からおおむね10か月以内に市町村の農業委員会へ届出が必要です。怠ると10万円以下の過料の対象になります。売買と違って許可ではなく届出なので手続き自体は簡単で、様式1枚に登記事項証明書等を添える程度です。
届出のついでに、農業委員会に貸し借りや管理の相談ができる場合もあります。耕作できない農地を放置すると雑草・病害虫で近隣との関係が悪化しやすいため、管理の当てがないなら早めに相談すべきです。
森林: 市町村長への届出(90日以内)
地域森林計画の対象となっている森林を取得したら、森林法に基づき取得から90日以内に市町村長への届出が必要です。こちらも10万円以下の過料の定めがあります。対象かどうかは市町村の林務担当課で確認できます。
売却の難易度は宅地と桁違い
農地を農地以外にして売る(転用)には許可が必要で、立地によっては事実上不可能です。山林は市場そのものが薄い。一般の不動産仲介では扱ってもらえないことが多く、出口は隣接所有者への売却、専門業者の買取、自治体や農地バンク・森林組合への相談あたりに絞られます。
国庫帰属という選択肢
引き取り手がどうしても見つからない土地は、相続土地国庫帰属制度で国に引き取ってもらう道もあります。農地・山林も対象ですが、要件と負担金があるため、まず売却の可能性を探ってからの検討が順序として正しいです。
農地・山林を含む相続不動産の処分は、対応できる業者が限られます。無料相談では物件の種類と所在地から、対応可能な相談先の有無をご案内します。