空き家の3,000万円控除。相続した実家を売るとき税金がほぼ消える特例
更新日 2026-06-13
相続した実家を売って利益が出ると譲渡所得税がかかりますが、要件を満たす空き家には譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。実家の売却益が3,000万円以内なら税金がほぼ消える、影響の大きい制度です。そのぶん要件が細かいので、売り方を決める前に確認が要ります。
主な要件
- 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること(旧耐震基準の建物が対象)
- 区分所有建物(マンション)でないこと
- 被相続人が亡くなる直前に1人で住んでいた家であること(老人ホーム入所中だった場合も一定要件で対象)
- 相続から譲渡まで、事業・貸付・居住に使っていないこと(人に貸すと使えなくなる点に注意)
- 譲渡価額が1億円以下であること
- 売却時に家屋が現行の耐震基準を満たすか、取り壊して土地として売ること。2024年以降の譲渡では、買主が翌年2月15日までに耐震改修または取壊しをする場合も認められるようになった
- 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
注意点を3つ
第一に、取得する相続人が3人以上の場合、控除額は1人あたり2,000万円に下がります(2024年以降の譲渡)。第二に、この特例と取得費加算の特例は併用できないため、相続税を多く払った人はどちらが得か計算が必要です。第三に、確定申告が必須で、市区町村が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」を添付します。黙っていて勝手に適用される類の制度ではありません。
売り方の判断に直結する
「旧耐震の実家をそのまま売るか、解体して土地で売るか、買主に任せるか」という判断は、この特例の要件と直結しています。数百万円単位で手取りが変わるため、該当しそうなら売却活動を始める前に税理士か税務署に確認するのが安全です。当サイトの無料相談でも、特例の対象になりそうかの入口整理まではお手伝いできます(個別の税務判断は税理士の領域です)。