相続した不動産を売る流れ。登記から売却までの順番と税金の基本
更新日 2026-06-12
相続した実家や土地を「住む予定はないので売りたい」という相談は、相続手続きの中で最も多い出口です。ただし売却には順番があります。先に押さえるべきは一点、相続登記が済んでいない不動産は売れないということです。
売却までの流れ
- 1. 相続人と分け方を確定する。遺産分割協議で、誰が相続して売るのか、売却代金をどう分けるのかを決める(換価分割という方法もあります)
- 2. 相続登記をする。名義を相続人に移す。自分でやる方法と費用はこちら
- 3. 価格を把握する。複数の不動産会社に査定を依頼し、相場観を作る。1社の言い値で決めないことが、相続不動産では特に重要です(売り急ぎと見られて買い叩かれやすい局面のため)
- 4. 売却方法を選ぶ。仲介(時間はかかるが高く売れやすい)か買取(早いが価格は下がる)か。空き家期間が長く傷んでいる場合は買取も合理的な選択です
税金の基本(2つの特例だけ覚える)
売却益には譲渡所得税がかかりますが、相続不動産には知らないと損する特例が2つあります。
取得費加算の特例。相続税を払った人が、相続税の申告期限から3年以内(相続開始から約3年10か月以内)に売ると、払った相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得税が軽くなります。売るなら早い方が税務上有利になる理由です。
空き家の3,000万円特別控除。被相続人が一人で住んでいた家を相続して売る場合、要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。昭和56年5月31日以前に建築された家屋が対象で、耐震改修か取壊しなどの要件があります。該当しそうなら売り方そのものに関わるため、売却活動の前に税理士に確認する価値があります。
期限との関係
売却を考えている人にとって、相続登記は義務だから渋々やるものではなく、売却準備そのものです。過去分の期限2027年3月31日や取得費加算の3年は、いずれも「早く動いた人が得をする」方向に揃っています。まず期限チェッカーで自分の状況を確認し、登記と査定を並行で進めるのが最短です。